Europace は Slack を「集合脳」として、市場をリードするプラットフォームを加速

「Slack は Europace の重要な一部です。それなしの世界は想像もできません。Slack を導入する前がどんな状況だったか、もう思い出せないくらいです」

EuropaceDirector of Platform TechnologyPeter Sauer 氏

Europace について

ドイツ最大の個人・組合向け住宅ローンの取引プラットフォームである Europace は、年間 800 億ユーロを超える取引を扱っています。厳しい規制下にあるドイツの金融業界で事業を行いながら、プラットフォーム開発を迅速に進めるためには、技術的な厳密さを保ちつつ、リモートファーストの環境においても人間同士のつながりを育む運営体制が求められます。

Europace にとって、その基盤となるシステムが Slack です。まずプロダクトチームが自発的に導入を始めた Slack は、しだいに会社全体のデジタルバックボーンとなり、「集合脳」へと進化しました。今では Slack は単なるメッセージングツールを超え、事業全体を一元管理するフロントエンドになっています。

Europace の Lead Link を務める Christian Louis 氏は、かつての課題をこう振り返ります。「以前はせいぜいメールを使うくらいで、非同期での対応が不十分でした。毎日膨大なメールの山に埋もれていましたね。今ではそれが Slack ですっきり整理されています。働き方がまったく変わりましたよ」

Europace の Director of Platform Technology である Peter Sauer 氏も、自身の経験をもとに付け加えます。「Slack がなかったら今ごろ仕事はどうなっていたでしょう。もしかつての長いメールスレッドに戻るとしたら、悪夢としか言いようがありません」

「Slack がなかったら今ごろ仕事はどうなっていたでしょう。もしかつての長いメールスレッドに戻るとしたら、悪夢としか言いようがありません」

EuropaceDirector of Platform TechnologyPeter Sauer 氏

10 年分のナレッジを解き放つ

規制の厳しい金融業界では、あらゆる意思決定の「理由」を追跡できることが不可欠です。「Europace の情報には有効期限はありません」と Louis 氏は言います。「私たちは Slack とともに成長してきました。Slack は当社の 10 年間の成長を支えてくれたデジタルアーキテクチャです。3 年前に行った意思決定の背景にも、3 分前に送ったメッセージと同じようにアクセスできます。Slack はまさに Europace の記憶の貯蔵庫ですね」。実際、Slack はあらゆる技術的な意思決定やサービスの転換、市場インサイトが、検索可能な形で蓄積されているリポジトリなのです。

この膨大なナレッジベースを積極的に活用するのに役立つのが、新しく登場した Slackbot です。今や多くのリーダーが Slackbot を利用して、日々注力すべきことを整理しています。Sauer 氏も、何百もの未読メッセージを手動でかき分ける代わりに、Slackbot に「第一に注目しなければならないのは何?」「どのプロジェクトが阻害要因になっている?」と尋ねることから一日を始めています。

「すべてのメッセージに目を通さなくても、状況を把握できます」と Sauer 氏。「Slackbot が専属のフィルター役として、60 件ものプロジェクトの動きを 1 つの概要にわかりやすくまとめてくれます。おかげで、本当に必要な部分にだけ力を集中させて、すぐに行動を起こせます」

分断されたメールから脱却し、非同期ファーストの働き方へと移行したことで、Europace は「ミーティング税」とも呼ばれる無駄な会議がもたらすコストを事実上なくすことに成功しました。チームは、プラットフォームの継続的な改善、パートナーへのサポート、ドイツの住宅ローン市場のリードなど、本来すべき仕事に集中できるようになっています。

Slack コネクトで営業を加速

Europace の Sales Director である Conny Merten 氏にとって、コミュニケーションの成功をはかる指標は、まず「スピード」です。同社は、手間と時間がかかっていたメールでのやり取りを Slack コネクト に移行することで、顧客とのコミュニケーションを一新しました。主要なパートナーや見込み客ごとに専用のチャンネルを設けて、関係性を 360 度把握できるようにしています。

このような透明性は、業績に直接的な効果をもたらします。たとえば、営業チームが顧客への提案を行っているチャンネルに、法務や UX、プロダクトの専門スタッフが参加することで、さまざまな質問にその場ですぐに回答できます。

さらに Sauer 氏によると、Slack コネクトを通じて社外パートナーとの連絡がスムーズになり、プロジェクト期間が実質 50% 短縮されたことで、6〜7 か月かかっていた複雑なベンダー契約や製品ローンチが 2〜3 か月で完了できるようになったといいます。適切な担当者と直接やり取りできる環境が整うことで、詳細な技術的な議論や契約管理をリアルタイムで進められます。

このような同社の迅速なコラボレーションは、社外プロバイダーにとどまらず、Europace が属する企業グループ、Hypoport SE 全体にまで広がっています。Slack コネクトを利用することで、Europace はコラボレーションが行われる場所と方法を管理し、全員が対等な立場で参加できる環境を整備。組織の壁を取り払うこのアプローチにより、従業員は同じ場所で直接連携できるようになっています。

グループ会社が恩恵を受けるだけでなく、このダイレクトなつながりは営業チームにとっても大きな利点があると Merten 氏は語ります。「Slack コネクトはビジネスの相乗効果を生み出します。誰もが簡単に 5 倍のスピードで動けるようになり、成約までの期間が 30% 短縮されています。Slack コネクトによって、お客さまの課題を解決できるメンバーに直接アクセスできるので、提案の質も大幅に高まります」

また、Slackbot のおかげで、関係者との情報共有にかかる時間も節約できるといいます。「自分で何かを書かなくても、関係者にすぐに要約を送れます。これは双方にとって非常に有益なことです」

「成約までの期間が 30% 短縮されました。Slack コネクトによって、お客さまの課題を解決できるメンバーに直接アクセスできるので、提案の質も大幅に高まります」

EuropaceSales DirectorConny Merten 氏

コンプライアンスの自動化とインシデント管理ワークフローで厳格な運営を確保

情報やサポートがいかに迅速に提供されるかは、最近のインターン生のエピソードにも表れています。Sauer 氏はこう話します。「あるインターン生が 2 日前にここに来ていました。彼は Function as a Service とストリーミングの統合をテーマに修士論文を書いていました。きわめて専門的なテーマですが、私たちはちょうどそのトピックについて 7 年前に話し合っていました。Slackbot がその会話をすぐに見つけ出してくれたんです」

Louis 氏は日々の利用体験から、Slack は「単なるメッセージングツールにとどまらず」、成長とコンプライアンスを支えるツールであることが明らかだといいます。規制の厳しい業界では、往々にしてコンプライアンスがボトルネックになることがありますが、Europace はそれを避けるために必要なガードレールを Slack のワークフローに直接組み込んでいます。

かつては、新しいツールを導入するたびに、行ったり来たりのメッセージやミーティングが続き、プロジェクトが数週間遅れることもありました。今では、新しいツールやサービスプロバイダーを導入する際には、標準化されたコンプライアンスワークフローを起動するだけで、必要な情報がすべて事前に収集され、セキュリティ担当者からすぐに承認を得られるようになっています。つまり、繰り返し発生するタスクを自動化し、関連する資料への直接リンクを 1 つのチャンネルにまとめることで、意思決定者がすぐに行動できる環境が整っているのです。

技術的なインシデントも同様の精度で管理されています。RootlyJira を Slack ワークフローに連携させることで、インシデントアラートを受け取ると、専用チャンネルの作成、チケットの生成、そしてワークスペース内への Microsoft Teams 通話リンクの自動追加がすべて即座に行われるようになっています。「ワークフローが事務作業を引き受けてくれるので、エンジニアは問題解決に集中できます」と Louis 氏は話します。

一元化された Slack のインターフェースを継続的に使うことで、毎日最大 20% の時間を節約できると同氏は見積もっています。タスク管理のための Jira チケットの取り込み、プロジェクト情報をまとめた Miro ボードの確認、GitHub からの最新情報の受信など、あらゆる作業を Slack で一元的に把握できます。たとえば GitHub との連携では、プルリクエストやその他の対応が求められる事象が発生すると、すぐにテクニカルチームへ通知が届き、コードレビューの調整をすばやく行えます。ツール間を行き来する必要がなくなることで、チームは必要な作業に集中し続けられます。

あらゆるツールを統合できる能力により、Slack はただの情報共有の場にとどまらず、社内のテックスタック全体を束ねるスマートなハブになっています。

自律を重んじる文化を持続的に育む

Europace は「ホラクラシー」型、つまり、分散型の意思決定を基盤とする組織構造のもとで運営されています。Slack はこのモデルに欠かせない存在として、従来のような管理職による監督なしにチームが機能するために必要な透明性を提供しています。自律を重んじる文化は、デジタルでの近接性とつながりを重視するリモートファーストの理念によって支えられています。

Europace の Business Development Manager である Annika Schwabel 氏は、毎日の自動パルスチェックにより、さまざまな拠点に分散したチームの健全性を確認しています。これにより、従業員の多くが在宅勤務である組織でも、人と人とのつながりを最優先に保てるといいます。「私たちのような“堅い”業界において、Slack は“柔らかい”コミュニケーション手段をもたらしてくれます」と同氏は説明します。「形式ばったメールよりもはるかに速く信頼関係を築けるので、リモートワークでも誰も孤立感を覚えません」

同じくこの取り組みを支えているのが、Slack ネイティブの翻訳機能です。英語を話すメンバーの多いチームを中心に社内での利用が広がっており、多言語を話すチームがことばの壁を越えて、重要なプロジェクトでしっかりと足並みをそろえることに役立っています。

テクノロジーをシームレスに連携させることが、複雑な組織のコラボレーションを向上させ、成果を導きます。Europace が Slack で実現した成功は、まさにその実例です。ベルリンを本拠地とするこのフィンテック企業は、Slack をデジタルの基盤として、スピーディーな運営を行い、一体感を確保して、組織文化からコンプライアンス、パートナーやグループ会社とのコラボレーションまで、目標に沿った進化を実現する環境を整えています。

Sauer 氏はこう語ります。「Slack は Europace の重要な一部です。それなしの世界は想像もできません。Slack を導入する前がどんな状況だったか、もう思い出せないくらいです。別世界ですね」